患者の権利章典

1991年5月11日
1991年度日本生協連医療部会総会にて確定

医療における民主主義

人間が人間として尊重され、いかなる差別も受けることなく、必要な医療を受けることは、私たち国民すべてが持つ基本的権利です。
民主主義を求める運動が前進し、健康で文化的に生きる権利という憲法の理念が、国民の間に根づいてきています。
この視点から、医療における公開と参加が求められるようになりました。
しかしながら現状は、医療の場においては患者の権利が確立されておらず、
決して満足できるものではありません。

患者の権利と責任、医療従事者と国・自治体それぞれの義務と責任について明らかにし、運動をすすめることは、医療の利用者・従事者双方にとって避けることのできない課題となっています。

医療生協

医療生協は、地域の人々が、それぞれの健康と生活にかかわる問題を持ちより、組織をつくり、医療機関を所有・運営し、
役職員・医療従事者との協同によって問題を解決するための運動を行なう、
消費生活協同組合法にもとづく住民の自主的組織です。

組合員は、出資、利用、運営を通じて、あらゆる活動の担い手です。
保健・医療活動においても、単なる受診者・受療者ではなく、これらの活動に主体的に取り組むことが求められています。

医療生協では、班や家庭を基礎とし、地域で健康づくりの運動を進めています。
ここでいう健康なくらしとは、あらゆることに意欲的で、
楽しく生きつづけることを可能にするため、自分を変え、
社会に働きかけ、みんなが積極的に協力することです。
これが私たちの追求する健康づくりの運動です。

組合員一人ひとりの参加と協同の力が、今日の医療生協をつくりあげました。
人間のいのちを軽んじる動きもなくなってはいませんが、
私たちは、これから参加と協同を大切にし、歩み続けます。

医療生協の「患者の権利章典」

医療生協の「患者の権利章典」は、
組合員自身のいのちをはぐくみ、いとおしみ、 そのために自らを律するものです。 同時に、組合員・地域住民すべてのいのちを、 みんなで大切にし、支え合う、
医療における民主主義と住民参加を保障する、 医療における人権宣言です。

患者の権利と責任

患者には、闘病の主体者として、以下の権利と責任があります。

知る権利

病名、病状(検査の結果を含む)、予後(病気の見込み)、
診療計画、処置や手術(選択の理由、その内容)、
薬の名前や作用・副作用、必要な費用などについて、
納得できるまで説明を受ける権利。

自己決定権

納得できるまで説明を受けたのち、
医療従事者の提案する診療計画などを自分で決定する権利。

プライバシーに関する権利

個人の秘密が守られる権利および私的なことに干渉されない権利。

学習権

病気やその療養方法および保健・予防等について学習する権利。

受療権

いつでも、必要かつ十分な医療サービスを、
人としてふさわしいやり方で受ける権利。
医療保障の改善を国と自治体に要求する権利。

参加と協同

患者みずからが、 医療従事者とともに力をあわせて、
これらの権利をまもり発展させる責任。